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2023.05.13
「災害×宇宙 食と健康のサイエンス」シンポジウムを第77回 日本栄養・食糧学会大会で開催しました

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5月13日(土)「宇宙栄養学コース」の二川先生、三上先生、坪山先生が、第77回 日本栄養・食糧学会大会にて、 「災害×宇宙 食と 健康のサイエンス」という演題でシンポジウムを開催しました。

SY05
「災害×宇宙 食と健康のサイエンス」
オーガナイザー ○ 坪山(笠岡) 宜代
(医薬基盤・健康・栄養研究所国際災害栄養研究室)
○ 二川 健
(徳島大学大学院医歯薬学研究部)
SY05-1 災害時に必要なビタミンB1 を腸内細菌を含めて科学する
○ 國澤 純 1,2)
1)医薬基盤・健康・栄養研究所
ヘルス・メディカル連携研究センター、
2)医薬基盤・健康・栄養研究所
ワクチン・アジュバント研究センター
SY05-2 災害栄養を科学する ~魚介類と肥満~
○ 坪山(笠岡) 宜代
医薬基盤・健康・栄養研究所 
国際災害栄養研究室
SY05-3 有人宇宙活動を支える機能性宇宙食の開発
○ 二川 健 1,2)
1)徳島大学大学院医歯薬学研究部、
2)徳島大学宇宙栄養研究センター
SY05-4 被災地と宇宙での身体活動を科学する
○ 三上 靖夫
京都府立医科大学大学院医学研究科

シンポジウム冒頭、二川先生より、本年4月に徳島大学大学院医科栄養学研究科に開設した「宇宙栄養コース」と、日本栄養・食糧学会との共同作業で検討されている「宇宙食専門職認定制度(仮称)」についての概要の説明がありました。
その後、國澤先生は、災害時やストレス時の腸内細菌叢の変化とその重要性をビタミンB1を中心とした代謝と絡めてご講演いただ来ました。
坪山先生は、東日本大震災やトルコ大震災での支援活動や研究活動を通して、災害時における食事で魚介類(タウリンや魚油)摂取の重要性を報告しました。また、災害食と宇宙食には大きな共通点があることから、宇宙食の開発は、災害食の開発にも通じるという発表がありした。
二川先生は、ミトコンドリアを介した無重力による筋萎縮のメカニズムを説明するとともに、それを基盤とした機能性宇宙食を提案されました。
三上先生は、運動は栄養(食)とともに、健康の維持・増進には車の両輪のように重要なものであると説明されました。また、宇宙空間で起こる様々な健康障害の予防・治療に有効な運動療法を紹介されました。

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國澤先生

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坪山先生

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二川先生

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三上先生

終了後、二川先生は「シンポジウムで最も印象の深かったことは、日本栄養・食糧学会会長の吉田博先生から、宇宙環境での運動・リハビリの重要性について、熱心にご質問いただいたことでした。さらにシンポジウム終了後も、長蛇の列ができるほど、宇宙食専門職認定制度(仮称)や各先生の講演に関する質問が数多くあったことです。栄養・食糧学の分野で、宇宙食とその認定制度についての関心が高いことがよく分かりました。認定制度の設立に邁進していきたいと強く思いました」とコメントされました。

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質疑応答が熱心に行われた

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